「何のために強く生きるのか」

               岸本美奈子さん・高校生・16歳
               1986年5月25日朝日新聞・投書欄
      『「生きがい」とは何か』小林司・NHKブックスより引用

 私は今、ある高校に通う女子高校生です。先日、私の友人が、飛び降り自殺をしました。突然の悲報に、私は目の前がまっ暗になり、どうしてこんなことになったのか、と泣かずにはおれませんでした。
 学校の先生は「死んではいけない。生きなければいけない」と言われます。また、世の識者たちも「強く生きねばならない」と、死に急ぐ若者に警告しています。
 けれど、だれ一人として、「では、何のために強く生きなければならないのか」 − この問いに答えてくれる人はいません。
 死ねば親が悲しむではないか、と老人たちは諭します。もちろん親不孝であってはならないことは分かります。でも、本当の生きる意味が分からなくては明るい人生はないし、自殺するなといわれても、本当に苦しい人は自殺すると思います。(中略)
 人間に生まれて、生きる目的も知らず、ただ名誉や利益だけを追い求める人生であっていいのでしょうか。現代人は、何か一番大切なものをしらないのでは・・・。だれか教えて下さい。本当の人生の目的を。


「生きることが楽しくない」

                  1993年頃の読売新聞・人生案内より

 20歳の男子大学生です。何のために生きているのか、いま真剣に悩んでいます。
 私の周囲の人は、「一生懸命生きなさい。そうすれば幸せになれる」と言います。
 しかし、なぜ生きなければならないのか、教えてくれません。
 好きなことを頑張っても、結局死ぬ時は苦しんで、何も得られず、不幸だと思います。皆が楽しそうにしていても、私は心から楽しむことができません。
 親をみていても、心底幸せを感じて生きているように思えません。
 私も、大学を卒業し、就職、結婚して、父親になる。そして、ただ動物のように生きてむなしく死んでいくだけだ、と考えると、これからの人生が嫌になります。何のための人生なのでしょうか。どうぞ教えてください。
                          (神奈川・M男)



「ハオハオ」を使いながら相談を聞く例

「何のために強く生きるのか」

               岸本美奈子さん・高校生・16歳
               1986年5月25日朝日新聞・投書欄
      『「生きがい」とは何か』小林司・NHKブックスより引用

 私は今、ある高校に通う女子高校生です。(ハオハオ)
先日、私の友人が、飛び降り自殺をしました。(ハオハオ・そうですか)
突然の悲報に、私は目の前がまっ暗になり、(ハオハオ・そうでしょう)
どうしてこんなことになったのか、と泣かずにはおれませんでした。
               (ハオハオ・気持ちはよくわかります)
 学校の先生は「死んではいけない。生きなければいけない」と言われます。
                     (ハオハオ。ごもっとも)
また、世の識者たちも「強く生きねばならない」と、
死に急ぐ若者に警告しています。(ハオハオ・そういう人もいますね)
 けれど、だれ一人として、「では、何のために強く生きなければならないのか」 − この問いに答えてくれる人はいません。(ハオハオ・本当ですね)
 死ねば親が悲しむではないか、と老人たちは諭します。(ハオハオ・ごもっとも)
もちろん親不孝であってはならないことは分かります。(ハオハオ・えらいですね)
でも、本当の生きる意味が分からなくては明るい人生はないし、
                   (ハオハオ・そう思うのですね)
自殺するなといわれても、本当に苦しい人は自殺すると思います。
                   (ハオハオ・そうかもしれません)
(中略)
 人間に生まれて、生きる目的も知らず、ただ名誉や利益だけを追い求める人生であっていいのでしょうか。(ハオハオ・そうですね)
現代人は、何か一番大切なものをしらないのでは・・・。
                   (ハオハオ・そうかもしれません)
だれか教えて下さい。本当の人生の目的を。(ハオハオ・そうですか)

 「ハオハオ」の後のひと言は、「ハオハオ」のニュアンスです。「ハオハオ」だけでもかまいません。また、相手に対するあいづちとしてこのような言葉を使うことも考えられます。