2章 気分よく過ごそう

 ハッピーになるためには、気分よく過ごすことが大切です。

 気分がよくない時には、気分転換をしよう。
 “くよくよ”“イライラ”するのはよそう。
 気分がよくなれる「いいこと」をしよう。

 「気分は好好」で行こう!



自分の気分に気づき、気分をいいほうに変えよう

「好好?(気分はどう?)」のように自分に聞くことで、その時の自分の気分に気づくことができます。

好好 かな?

 生活の中で、自分の気分に気づける人は少ないのではないでしょうか。
「ハオハオ」を心がけると、自分の気分に気づけ、気分をいいほうに変えるきっかけになります。

 気分がいい時には、「好!好!」と確認でき、さらに気分がよくなります。

ハオ・アー・ユー?     ファイン!    好!好!

 気分がよくない時には、その時にできる気分転換法を実践する習慣をつけましょう。
「好好(?)」は気分転換のきっかけになります。

ニイ好?    不好    ハオハオ 気分転換しよう!

 気分がまぁまぁの時には、「好好(いいんじゃないの)」と思えば、少しは気分がよくなります。

ハオにちは       まぁまぁかな       好好

「ハオハオ(じゃない)?」と考えてみることは、「ハオハオ」の有効な使い方の一つです。
 特に考える対象がない時には、今の気分のことだと考えるようにすれば、自分の気分に気づけます。中国語の「ニイ好?」(ごきげんいかが?)を、自分に向けて「我好?」にした感じの使い方です。


意図的気分転換のすすめ

 気分よく過ごすためには、うまく気分転換をすることが大切です。
「気分が悪くなったら、早めに気づいて、気分を変えるように心がける」
 という意図的な気分転換のクセをつけるといいでしょう。
 気分の悪い時間をいちばん少なくできるし、早いうちのほうが気分も変えやすいからです。

 スポーツや行楽や散歩や音楽鑑賞のような習慣的または計画的な気分転換をする人は多いと思いますが、意図的気分転換がうまくできる人は少ないのではないでしょうか。

 意図的気分転換のポイントは、すぐにできる簡単な方法で、少し気分をよくして、その時にやる(べき)ことに取り組むことです。
 いちいち時間がかかる気分転換をしなくてもいいのです。100%気分をよくしようなどと思わずに、少し気分をよくするだけでいいのです。
 たとえば、深呼吸をする、背伸びをする、お茶やコーヒーを飲む、トイレに行くなどでもいいのです。

「ハオハオ」を心がけると、自分の気分に気づけるようになり、それをきっかけに意図的気分転換を実践できるようになれます。



小さいことは「ハオハオ」と受け流そう

 ちょっとぐらいイヤなことあっても、小さいことは「ハオハオ、まぁいいか」で済ませてしまったほうがいいでしょう。

××× イヤだなぁ   ハオハオ まぁいいか

 何かイヤなことがあった時、その事を考え続けるとさらにイヤな気もちになってしまうことが多いのです。
 そんな時に「ハオハオ、まぁいいか」と軽く済ますことができるのとできないのでは大きな違いです。

 たとえば、

電車内でマナーの悪い人がいた  ハオハオ まぁいいか

仕事で小さいミスをしてしまった   ハオハオ まぁいいか

あいさつしない人がいる       ハオハオ まぁいいか

イヤミなことを言われた        ハオハオ まぁいいか

傘を持ってくるのを忘れた      ハオハオ まぁいいか

ちょっとサボってしまった       ハオハオ まぁいいか

「ハオハオ」と受け流すメリットは、まずは気もちが少しラクになれることです。そのことを問題化しないことにより、何もしなくても(考えなくても)よくなります。また、イヤなことを考えていたはずの時間を、他のことに使えるというメリットも大きいのです。


一年たったら忘れてしまうこと?

 小さいことはできるだけ受け流したほうがいいのですが、なかなか「小さいこと」だと気づけないものです。「小さいこと」だとわかるための方法を紹介します。

 自分の悪い気分に気づいたら、その時に考えていたことについて、「これは一年たったら忘れてしまうことじゃないだろうか?」と自問してみてください。
 多くの場合、「忘れているだろう」と考えられるでしょう。

 どうせ一年後には忘れてしまうような「小さいこと」なら、イヤな気分になるのは「もったいない」と考えれば、「受け流してしまったほうがいい」と思えるのではないでしょうか。



過ぎたことでくよくよするのはやめよう

 気分よく過ごすためには、“くよくよ”“イライラ”しないことが重要です。
 もうどうしようもない、過去の悪い出来事について考えても、“くよくよ”“イライラ”してしまうだけです。

くよくよ イライラ   ハオハオ “くよくよ”“イライラ”するのはよそう

 つい思い出してしまうのは、しかたがありません。無意識にですから。
 そのためにイヤな気もちになってしまうのも、しかたがありません。

つい思い出したのは ハオハオ   イヤな気もちになったのも ハオハオ

 過ぎたことを思い出してイヤな気もちになっているのに気づいたら、「ハオハオ」と受け入れて、そのことを考えるのをストップできればいいのです。

気分よく過ごそう!    好好 このことを考えるのはやめよう

 たとえば、

なんであんな失敗 してしまったんだ  ハオハオ もう考えるのはやめよう

    あの人に ひどいこと言われた  ハオハオ もう考えるのはやめよう

  過去のいじめを 思い出してしまう   ハオハオ もう考えるのはやめよう

裏切られたことが 悔しい          ハオハオ もう考えるのはやめよう

   別れた人が 忘れられない     ハオハオ もう考えるのはやめよう

 無意識にしてしまう否定的な考えを、「ハオハオ」をきっかけにストップすることができるのです。否定的な考えをやめれば、悪い感情はおさまっていきます。


悪い気分の悪循環

 悪い気分(“くよくよ”“イライラ”など)は、悪循環になってしまうことがよくあります。

 何かイヤなことあると、悪い気分が残ります。
 気分が悪いと「悪い考え」をしやすく、それが「悪い行動」に結びついてしまうこともあります。たとえば、イライラしている時にはちょっとしたことでも過剰に反応しやすく、思わぬ爆発をしてしまうことがあります。
 また、気分が悪いとその原因について、つい考えてしまいます。イヤな出来事やイヤな人のことを思い出したり、自分のことを責めたりしてしまい、さらに気分が悪くなってしまいます。そのことを考え続けると、人間関係の問題や自分の問題が悩みになってしまいます。問題を解決しようと努力しても、なかなかうまくいかずに、苦労してしまうことが多いのです。

 このような悪循環で、長い時間を悪い気分で過ごさないためには、小さいことはできるだけ受け流し、気分が悪くなったら早めに気分転換をし、過ぎたイヤなことをつい考えてしまっても気づいてそのことを考えるのをストップすることです。それらのために、「ハオハオ」が役に立ちます。



先の心配はほどほどにしよう

 先のことを心配ばかりしていると、なかなか気分よく過ごすことはできません。
 これからのことを考えるのはいいことですが、ただ不安になるだけならあまり心配しないほうがいいでしょう。

××になったら どうしよう   ハオハオ 心配はほどほどにしよう

 先の心配をして不安になっているのに気づいたら、

先のいいことは 好!好! 悪いことは ハオハオ  なるようになる

 または、

悪いことになっても ハオハオ  その時はその時

 と考えると、不安な気もちが軽くなります。
 そこで、心配していたことを考えるのをストップできればいいのです。

好好で行こう!    好好 このことを考えるのはやめよう

 不安になった時には、「ハオハオ、なるようになる」または「ハオハオ、その時はその時」と考えることで、心配はそこまでにしましょう。
 たとえば、

道に 迷ったらどうしよう   ハオハオ なるようになる


告白して 振られたらどうしよう   ハオハオ その時はその時


  試験に 落ちたらどうしよう    ハオハオ その時はその時


このままで 大丈夫なのだろうか   ハオハオ なるようになる


万が一、事故に 遭ったらどうしよう   ハオハオ 心配はほどほどに



何かいいことを始めよう

   いいことがない    ハオハオ いいことをすればいいんじゃない?!

 気分よく過ごしたいと思うのなら、気分がよくなれるようなことをすればいいのです。

気分よく過ごそう! 気分よくなれることをしよう

「いいこと」は、自分が楽しめたり、夢中になれたり、いい気分になれるようなことならなんでもかまいません。好きなもの(事/物/人)のことを考えてもいいし、やりたいことをやってもいいし、先の愉しみについて考えてもいいのです。

 特に、イヤな気もちになったあとには、「好好(な気分)になろう」と考え、気分がよくなれることを始めれば、イヤな気分を解消し、いい気分転換になります。

☆ちょっとイヤなことがあった時には、

ハオハオ まぁいいか     それよりも 気分よくなれることをしよう!

☆過ぎたことに“くよくよ”“イライラ”しそうな時には、

ハオハオ こんなことを考えるのはよそう  それよりも 好好な気分になろう!

☆先の心配で不安になった時には、

ハオハオ なるようになる      それよりも 好好で行こう!

「ハオハオ」は、悪いことを受けとめた時でも、いいことを始めるきっかけにできるのです。悪いこと(ハオハオ)も「いいきっかけ」(好好)に変えてしまう「ハオ好発想」(6章)です。



「気分は好好」で行こう!

 気分よく過ごしたければ、それを心がけたほうがいいでしょう。

「(気分は)好好」で行こう!

 気分よく生活する習慣がない人は、はじめは意識しないとできません。
「気分よく過ごそう」「好好で行こう!」という意識を明確にもつことが大切です。

 次のような、その時に合ったかけ声を自分にかけるのもいい方法です。

     今日も一日、気分よく過ごそう!   気分よくなれことをしよう!

      元気だして行こう!          勇気をだしてやってみよう!

今を楽しもう!             今はゆっくりしよう

 時には、意図的に元気をだしたり、やる気をだしたり、明るい気もちになれるように振る舞ってみる時があってもいいのではないでしょうか。

 気分よく過ごせるようになると、けっこうハッピーになれます。

日々是好日      好!好!


ハオハオ精神

「ハオハオ精神」とは、「ハオハオ」を使って、ある時はラクに、ある時はハッピーに過ごそうという目的意識をもった意気込みや心意気のようなものです。

 ここでの精神とは、「知性的・理性的な、能動的・目的意識的な心の働き。気力」(『広辞苑』)の意味です。

「ハオハオ」という言葉には、「明るく」「元気」な感じがあります。
「ハオハオ精神」には、元気になれるパワーがあります。

好!好!  好好 (ハオハオ・パワー)

 あなたも、「ハオハオ精神」を発揮して、ちょっとハッピーに生活してみませんか?


   

目次