7章 役に立つ「ハオハオ」の使い方

 「ハオハオ」を生活の中で使えるようになろう。

 困った時には、「ハオハオ」で切り抜けよう。
 迷った時には、「あっちもハオハオ、こっちもハオハオ」。
 「ハオハオ」で簡単に聞き上手になろう。

 自分なりの「ハオハオ」の使い方を工夫してみよう。



「ハオハオ」の基本的な使い方

「ハオハオ」の使い方は、「自由」です。
 自分なりの使い方を工夫するのがいいのです。
 ここでは、基本的な使い方を紹介します。

「ハオハオ」という言葉は、基本的には心の中で使いますが、言葉に出して言ってもかまいません。(知らない人に聞かれた場合、どう思われるかはわかりませんが)

 言い方は、その時に使う意味によって少し変えてみればいいでしょう。たとえば、ゆっくりと低めのトーンで「ハオ、ハオ」と言うと心が落ちついたり、強く短めにハイテンションな感じで「好!好!」と言うとうれしい気もちになれたりします。その時の感じに合った、自分らしい言い方を工夫してみてください。

「ハオハオ」をどういう時に使うと、どんなふうに役立つのでしょうか。

1.いいことがあった時
 いいことがあった時には、「好!好!」と素直に喜べば、うれしさが増します。
「好!好!」は、いいことを心で受けとめ、より感じるために役立ちます。
 この使い方がいちばん多くなるといいでしょう。

2.イヤな気もちになった時
 イヤなことがあったり、イヤなことを考えて、イヤな気もちになったことに気づいた時には、心の中で「ハオハオ」と言ってみましょう。そうすると「ハオハオ」の意味が浮かんでくるようになります。それは、「こういうこともある」「こんな人もいる」「これはしかたがない」などと受け入れる意味や、「まぁいいか」「このままでいい」などと受け流す意味や、「大丈夫、大丈夫」「ハオハオで行こう」などの自分を支える意味などです。
「ハオハオ」と言うことで、イヤな気もちをある程度は抑えることができます。「ハオハオ」は、感情のコントロールに役立つのです。

 また、イヤなことをつい考えてしまった時には、「ハオハオ」とそれに気づき、「このことを考えるのはよそう」とストップすることができます。
「ハオハオ」は、否定的な考えをストップするきっかけ、さらには何かいいことを始めるきっかけになります。

3.いい気分で過ごしたい時
 いい気分で過ごしたい時には、「好好(な気分)で行こう」と考え、「好好(かな)?」と自分の気分に気づき、いい方向に気分を向けることができます。
「(これも)好好(じゃない)?」と、目の前のものを見たり、何かについて考えれば、「好好かもしれない」と気づけることがあります。
「ハオハオ」は、いいこと探し・幸せ探しに役立つのです。

4.心の状態がよくない時
 心の状態が悪い時に、「ハオハオ」を使うことで改善できることがあります。
 たとえば、つらい時(1章/4章)、心が落ちつかない時(4章)、迷った時(7章)、困った時(7章)については、本書の中に書いてあります。

5.問題を考えたい時
 自分が抱えている問題について考える際に、「ハオハオ」を使うことでいい考えができます。
 小さい問題は、「ハオハオ、○○たらいいな、ではどうしたら?」という3Hの考え方を使うと、迅速に対応できることがあります。
「(悪いことも)好好じゃないの?」と考えることで、いいように考えられることがあります。
 大きい問題にも、「ハオハオ」と受け入れることから始め、希望をもって努力する心の姿勢をキープできれば、いい対応ができるでしょう。

6.人の話をよく聞きたい時
 人の話をよく聞きたい時には、「ハオハオ」を使うと比較的簡単にうまくできます(7章)。
「ハオハオ」は、聞き上手になるために役立ちます。

7.何かを始める時
 何かを始める前に、「いいことは好!好! 悪いことはハオハオで行こう」と覚悟をすれば、不安が減り、少し前向きな気もちになれます。
「好好で行こう!」と自分にかけ声をかけることで、少しは元気になれたり、やる気がわいてきたりします。

 はじめは意識をして使おうとしないと、「ハオハオ」は出てこないでしょうが、心がけを続ければ、だんだん自然に出てくるようになります。
 逆に、「ハオハオ」が先に出て、自分が上記のような時であることに気づけて、いい対応ができるようになれます。
「ハオハオ」が心の口グセのように無意識に出てくるようになると、“くよくよ”“イライラ”する時間が減り、いい気分でいられる時間が増え、それだけハッピーに生活できるようになれるでしょう。

シンプルな道具の良さ・その1「簡単」

「ハオハオ」はシンプルな道具です。
 シンプルな道具には、その良さがあります。たとえば、包丁やボールペンのような道具を考えるとわかるのではないでしょうか。
 まず、覚えるのが簡単。「ハオハオ」だけなら、忘れることはないでしょう。
 そして、使うのが簡単。「ハオハオ」だけなら、すぐに思い出して使えるし、それなりに(ヘタはヘタなりに)使えるでしょう。



困った時には、「ハオハオ」で切り抜けよう

 困った時には、「ハオハオ」を使えばなんとかなる、と思えると心強い気もちになれます。
 困った時には、余計なことを考えずに、目の前のことを一つ一つ「ハオハオ」と受けとめ、今自分にできることを誠実に行えばいいのです。

(困った時のハオハオ頼み) ハオハオ ハオハオ、ハオハオ、・・・

「ハオハオ」と心の中で唱え続ければ、ある程度は感情をコントロールすることができます。動転して取り乱さない、感情的になって後悔するようなことをしないだけでもいいのではないでしょうか。

 イヤな気もちになった時、つらい時、イヤな相手といっしょの時、気まずい時など、なんとかしたくてもどうにもならないことがあります。
 そんな時にあせってしまったり、感情に振り回されて後悔するようなことをしてしまったり、自分を責めてしまったり、落ち込んでしまったりするよりも、「イヤな思いをするのは一時の事」「つらいのは一時の事」「我慢するのは一時の事」などの「一時の事」と受け入れて、その場をなんとかやり過ごせればいいのではないでしょうか。
「ハオハオ」を心の中で使って、少しでもラクにやり過ごすことができたらいいでしょう。

イヤな事があっても ハオハオ   人がイヤなことを言っても ハオハオ

ドキドキしてしまっても ハオハオ   イヤな気もちになっても ハオハオ

否定的な考えをしてしまっても ハオハオ(でストップ)

 そうしているうちに、時は過ぎていき、「一時」は終わります。

「ハオハオとやり過ごす」のは、心を閉ざすことではありません。
 余計なことを考えずに、「ハオハオ」と現実を一つ一つ受け入れればいいのです。
 そのほうがその場の対処も落ち着いてできるでしょう。

 たとえば、口の悪い上司に叱られる時には、

叱られるのは    ハオハオ しかたがない

謝るべき所は    (素直に) 「すみませんでした」

上司が言う、もっともなことは   好好 「そう思います」

上司が言う、余計な所は   ハオハオ 気にしない、気にしない

上司のヒドイ言葉は   ハオハオ こういう(叱り方がヘタな)上司もいる

叱るのが終わったら   好好 「以後気をつけます」

 こんなふうに、聞くべき所は聞き、それ以外は受け流すようにして、ヘタな言い訳などはせずに、必要な言葉だけを返したほうがいいのではないでしょうか。

シンプルな道具の良さ・その2「汎用性」

 シンプルな道具は、いろんな使い方ができます。
 たとえば、人の手は(道具の一つと考えると)とても便利で、いろんなことに使えます。自分が知らない使い方も無数にあるはずです。手に道具を持つことで、より強力な働きをします。手は5本の指と手のひらだけで、機能も限られていますが、その用途は無限にあります。

「ハオハオ」もたった4文字の簡単な言葉ですが、多くのケースで使え、その用途は様々です。また、「ハオハオ、まぁいいか」「ハオハオ、こんな人もいる」のように、他の言葉や考えを(道具として)組み合わせることで、より効果的に使えます。

 この本の中にもいろんな使い方が書いてありますが、まだまだ他に様々な使い方ができるはずです。
 自分なりの使い方・技を開発するつもりで、自分に役立つ使い方を増やしていけたらいいでしょう。



迷った時には、「あっちもハオハオ、こっちもハオハオ」

 選択に迷った場合には、「あっちもハオハオ、こっちもハオハオ」という考え方をおすすめします。
「あっちを選んでよし、こっちを選んでもよし」と考えられるようにすることで、選択をしやすくする方法です。

あっちも ハオハオ   こっちも ハオハオ

 たとえば、
「この仕事を選んでも良さそうだし、あの仕事も良さそう」
「転職するのもいいし、今の仕事を続けるのもいいんじゃないか」
「結婚するのも幸せ、独身でもいろんな幸せがある」
「新しいことを始めるのもいいし、今はこのままでもいいんじゃないか」
 このように考えられれば、どちらでもいいわけですから、選びやすくなります。

 迷うからには各選択肢に、いい所と問題がある所があるはずです。
 いい所は好!好!と評価し、問題がある所はハオハオと受け入れることができればいいのです。
 たとえば、一部問題がある/困難が予想される/不安がある/誰かが反対している/あきらめなければならないことがある/悪い結果になるかもしれないけれど、とにかく好き/得られる喜びが大きい/やりがいがある/安定している/希望がある/やれるだけでも幸せ/いっしょにいられるだけで幸せ/いい経験になるなどのいい所を重視できれば、「これも好好」と考えられます。

××もあるけど ハオハオ    ○○があるから 好好

 また、悪い成り行きや結果への怖れが強い場合には、その結果をハオハオと受け入れ、「失敗したらその時はその時」「ベストをつくせばいい」「いい経験をすると思えばいい」「なるようになる」などと考えることができれば、その選択肢のいい所を優先して、「これもハオハオ」と思えるでしょう。

 たとえば、会社を辞めようかどうしようかと迷った時には、「辞めてもハオハオだし、今のままでもハオハオ」と考えるように心がけます。そのためには、辞めることで得られること(苦痛からの解放、自由など)や今後の新たな可能性について考え、今後の不安は「ハオハオ、なるようになる」のように考えます。また、このまま勤めていることの価値(収入の安定、仕事の慣れ、親しい人の存在など)を再評価し、多少の問題は(ハオハオと)我慢する覚悟をすれば、「このままでもいい」と考えられるのではないでしょうか。

 ある程度考えたのなら、そこで力を抜いて「どっちでもいいんじゃないの」と考えたほうが(悩み続けるより)いいのではないでしょうか。

こっちにしようか? あっちにしようか?    ハオハオ

そんなに迷うのなら どっちでもいいんじゃない?   そうかなぁ?

あっちもハオハオ、こっちもハオハオって 考えてみれば  ?! やってみます

「あっちもハオハオ、こっちもハオハオ」と考えることで、少しはラクに決断できることが多くなるでしょう。

シンプルな道具の良さ・その3「熟練度」

 シンプルな道具は、使う人の技能が熟達すれば、それだけ有効に使えるようになります。
 同じ道具を使っても、プロと初心者では、できることは大違いです。

「ハオハオ」の使い方はだんだん上達します。使い所が増え、使うタイミングがうまくなり、その心への効果も高くなっていきます。「技を磨く」ことで切れ味(効果)が増すという感じです。

 実は、「ハオハオ」は心が伴わないと効果が少ないようです。自分の心が成長することが、「ハオハオ」の効果を高めるのです。
 逆に言えば、「ハオハオ」を身につけていくことで、自分の心を成長させることができるのです。
 あなたも、「ハオハオ」の達人、ラクに・ハッピーに生きる達人を目指してみませんか?



「ハオハオ」を使って、簡単に聞き上手になろう

「ハオハオ」を使うことで、相手の話をよく聞くことができます。
 相談事、大事な話、深刻な話、イヤな感じがする話などを聞く時に、特に役に立ちます。

相談があるんですけど    ハオハオ

 相手の話を、「ハオハオ」と心の中で言いながら聞けばいいのです。
 そうすれば、相手の言葉を肯定的に受けとめることができます。
「ハオハオ」に合わせて首を縦に振れば、いい肯きになり、相手によく聞いていることが伝わります。
 深刻な話やイヤな話も、「ハオハオ」を使うことで少しはラクに聞くことができます。
 心の中でやさしく「ハオハオ」と言うように心がけると、やさしい気もちになれます。

 悩み事などを聞く時には、相手(の心)を受け入れることが大切です。

××だ     相手がそう言っているのは ハオハオ(現実)

悲しい      相手がそう感じているのは ハオハオ(現実)

××が悪い   相手がそう考えているのは ハオハオ(現実)

 相手の言うことを頭から否定したり、自分の意見を押しつけたりしないで、相手を受け入れてあげることから始めて、相手(の心)を支えることが大切なのです。

聞き上手のすすめ

 人間関係をよくしたいと思う人には、聞き上手になることをおすすめします。

 恋人でも夫婦でも、相手の話を互いによく聞ければいい関係が築けるでしょう。
 仕事上で、人の話を聞くことが重要な人もいるでしょう。たとえば、学校の先生、医師や看護士、福祉に携わる人など。
 また、優秀なセールスマンには、聞き上手な人が多いと言われています。人を説得するためには、まず相手の話をよく聞くことが大切です。

 話すのが苦手という人には、聞き上手を目指すことをおすすめします。聞き上手になれば、会話もそれなりにできるようになるし、人づきあいもそれなりにできるようになるでしょう。


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